今、活躍できるライター像とは その2
■短い文章のうまいライターになる
皆さんが思う、いわゆる「コピーライター」ではありませんが、短い文章やフ
レーズがうまく書けるライターが重宝される傾向が出てきました。
理由は…おわかりですよね。
ネット系媒体では、長文を読ませることのできる環境を作るのが難しいんです。
紙媒体からネット(Web)に移ったデザイナーさん曰く、
「ネットで長文を読ませるレイアウトは難しい」
とのこと。
実際携帯小説や、芸能人のブログを見てもわかりますよね。
私のような「おっさん」には理解不能ですが、
隙間や改行を多用した文章。
句読点がない文章。
短い文章でどう心に訴えかけるかが要求されるんです。
そのため、長い文章を緻密に書き込めるタイプよりも、短い文章やフレーズで
強いインパクトを読者に与えられるタイプのライターが好まれるようになって
います。
もちろん、長文には長文の役割があります。
ですが、絶対的な仕事量としては、短いもののほうが増えているのも事実です。
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■ネットでの見せ方を知っているライター、
ネットでの「目的」を達せられるライターになる
これが、難しいポイントかもしれません。
今までライターは、よい編集者にさえ巡り会えればうまく成長できたものです。
編集者が、読者の代わりにいろいろ教えてくれる…そんな時代は終わったのか
もしれません。
というのも、我々ライターに求められるものが高度化している部分があるから
です。それがこの「ネットでの見せ方」と「ネットでの目的を実現できる力」。
【ネットでの見せ方とは】
ライターは文章を書きさえすれば、あとは編集者がうまくまとめ、デザイナー
がきれいに読みやすくレイアウトしてくれる、というのは紙媒体の話。
ネット媒体では、ある程度フォーマットが決まっているため、ライター自身が
工夫しないと、読ませることすらできません。
・一行、一文の長さ
・改行の回数
などなど、細かいところに工夫が必要です。
このメルマガでは、そんなに細かい工夫はしていませんが(笑)。
以前、ライブセミナーでそういう講座を開きましたが、ネットにはネットの書
き方があるんです。それは、私も某社でネットメインの仕事をするようになっ
てはじめてわかったことでした。
ある意味、カルチャーショックでしたね。
「文章のセオリーとルール」を一度根底からぶちこわすような感じでしたから…。
例を挙げると、
・ある媒体では「行頭の一字下げ」はしない ※このメルマガもそうしてますね
・ある媒体では「。」がきたら必ず改行
・ある媒体では、特定の専門用語の前後に半角スペースを入れる
などなど。
他にも、紙ではやらない習慣、ルールもたくさんあります。
ですから、知識としてこうしたことを身につけることが必要なワケです。
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【ネットでの「目的」を達するとは?】
これ、わかりにくいですよね。
簡単に言うと、読者に「行動」を起こさせる文章を書くと言うことです。
紙媒体だと、読者に直接アクションをとらせるものは少ないのです。
求人誌とか、通販誌くらいでしょうか。
こうしたものを除けば、読者がどういうアクションをしたかでライターの良し
悪しが評価されることはありません。ライターの評価は、読者アンケートはが
きや読者への聞き取りで行われることがほとんどです。
「つまらない・ふつう・おもしろい」 こんなのを選択する、アレですね。皆
さんも一度ははがきを送ったことあるんじゃないでしょうか。
ところが、ネットでは違います。
たとえば私がある会社の求人広告記事を書いたとしましょう。
この広告にどれだけ応募があるか。
それがライターの判断材料になるのです。
ということは…?
「文章を読んで、読者を動かす」
という技術が必要になるわけです。
しかし、これは諸刃の剣。
あまりに読者を誘うような…たとえば射幸心を煽るようなことを書いて、逆に
クレームに繋がってしまったケースもありますし、読者を動かしたいがゆえに
「誇張」「うそ」を書いてしまうことだってあり得ます。JAROモンですよ。ホ
ント。
ともあれ、今までのライターには要求されなかった、どちらかというと広告の
コピーライターに近いような能力が要求され始めているのです。
何しろ、WEBやメールマガジンは、リンクをクリックするという方法で、読者
も読んだそばからアクションを起こすことができるのですから。
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どうでしょう。
難しそうですよね。
でも、きちんと知識や技術をマスターすれば、大丈夫。
今のご時世、ベテランだってうまく対応できてないですから。
逆に言えば、チャンスです。
新時代型のライターとして、活躍するチャンスです。
もちろん「逆張り」も可能でしょう。
みんながWebWeb言うところで、あえて紙専門でいく。
それも、アリです。